2018年6月28日木曜日

新しいお供

サルとイヌとキジとハト3羽を連れていた桃太郎。

(岡山駅)

2018年6月27日水曜日

岡山遠征


迷子のコピーライター全国ツアーの幕開けだ!



発売8日後、この日は岡山で出版イベント。
会場は城下公会堂という岡山城のふもと。
公会堂という名前からして市民ホールみたいなところかと思っていたら
とてもよい感じのカフェレストラン。
主催は ENNNOVA OKAYAMAというNPO団体である。




ぼくが手がけた全国のNPOのポスターをつくるプロジェクト
「ソーシャルポスター展」のポスターが飾ってあった。
岡山のNPO「だっぴ」のポスターを地元のクリエイターが制作したのである。
若者と大人つなげて地域を元気にしていくNPOである。




会場はありがたいことに100人ほどで満員である。

そして、みんな真剣に聞いてくれている。

大学時代の親友も来てくれた。一緒にバンドもしていた。写真もしていた。
大学時代にいちばん泊めてもらった友人である。
そんな友だちにこんな形で会えるのはうれしい。




最後はみんなで集合写真。
主催がENNOVA(縁の輪)ということで輪を描く。

岡山にはいいグルーヴが流れていた。
ENNOVAやだっぴという楽しくリラックスしたNPOが
岡山のまちづくりに携わっているからじゃないだろうか。
街中でフェスをしかけたり、マーケットを開いたり、ライトな講座を開いたり。
意識は高いがその高さは見せず、肩肘はらずにやっている。
こんなNPOが各地にあればよりその土地は楽しくなるだろうに。
これは全国の街が見習っていいところだなあ。

というわけでありがとう岡山。
堀井くん、ENNOVAさんありがとう。

この日のイベントは岡山新聞の記事にもなりましたとさ
https://okayama.keizai.biz/headline/699/

複雑な後ろ姿

大阪のもっとも大阪らしい千日前で、大阪らしくおっさんとおばさんがもめている。

「あんたからぶつかってきたのにその態度はないわ」
「いや、だから謝ってるでしょ」
「その謝り方はないわ」
「じゃあどう謝ったらええんですか」
「警察いこ」
「え?」
「警察で謝ってもらお」
「そこまでせんでええやないですか」
「最初からちゃんと謝ったとったらこんなことなれへんねん
 さ、警察いこ」


おっさんはなだめるがおばさんの歩みは止まらない。

近くの交番に着いた。
おっさんの後ろ姿は複雑な感情に満ちていた。

(千日前 大阪)

2018年6月22日金曜日

二人の先輩

この日は迷子のコピーライターが刊行して初のイベントである。
「迷子のコピーライター 全国ツアー」と称して、呼ばれる限り
刊行イベントで全国を回るのである。


記念すべき第1回目は心斎橋のスタンダードブックストア。
何度かトークショウに出演したが、自身の本では初めてである。
他者の本は褒めやすいが自分の本は褒めにくい。
なので、イベントでは緊張しない方だが、今回は緊張した。
一体、何を話せばいいのだと。


客席は満席。100人近くいた。

集客が多かったのは、ゲストの田中ヒロノブさんのおかげである。
元は電通、今は会社を辞めて青年失業家。
今やツイッター界の有名人である。
彼が1ツイートすれば100人は動く。たぶん。


同じく会社の先輩の遠山さん。
ヒロノブさんと同期である。この2人のトークの破壊力は底知れない。


この二人は本にも登場する。人生の要所で優しいアドバイスをいつもくれるのである。
人生を遠くで見守ってくれているような、いや、たまたま見てただけかもしれないが。
二人はトークがすごいと理由もあるが、
ぼくの迷子の頃をずっと見てくれていたという理由から、
今回ゲストとして出演してもらった。




「本なんか読んだら中身わかるやろ」
と二人は本の出版イベントであるのに全く本の話をさせてくれなかった。
あることないこと話した2時間。
たくさんの笑い声。楽しかった。やっぱり最高の先輩である。

(心斎橋 大阪)

2018年6月19日火曜日

本棚のぼく

今日が発売日。早速、本屋に行くと自分が本棚に並んでいた。
職場から近く、何かとよく通ったジュンク堂堂島店にである。
よく知った空間にぼくがいた。とても感慨深い。
本は平置きされ、しかも少し減っていた。
うれしい反面、少し気恥ずかしい。
静かな書店に場違いにアホな自分がいるわけである。
静かな本屋で大声でしゃべっているようだ。
まあ、それは狙いではあったんだけど、やっぱりちょっと恥ずかしい。

(堂島)




2018年6月16日土曜日

迷子のコピーライター

自分の本を初めて出した。発売日は6月19日。見本が届いた。
タイトルは『迷子のコピーライター』という。
イースト・プレスの編集者の高部哲男さんから話をもらったのが2016年7月28日。
あまりにうまい話なのではじめは出版詐欺かとも思った。
「本を出しませんか?」と言って制作費として著者からお金を掠め取ることが
あるらしい。しかし、イースト・プレスはちゃんとした出版社であり高部さんはいい人だった。仕事の隙間をみながら書き、ほぼ2年、この本に費やした。

広告関係者が本を出すとなると、
広告の作り方、コピーの書き方など実用書がほとんどである。
もちろん、そういう本も大切なのだが、
そうじゃない本を出してほしいというのが高部さんからの依頼だった。
「日下さんは迷いながら仕事をしている。その迷いをそのまま出す方がおもしろい」と。
だから、タイトルもこうなった。

自分でいうと恥ずかしいが自身の自叙伝である。
自分の半生がここに書かれている。
そんなの興味ないという人がほとんどだと思う。
ぼくもそう思う。誰かぼくの人生を知りたいのだと。
だから、せっかく読んでくれた人に退屈させないよう
自分の人生の持ちネタをすべて棚おろした。
大学の時のユーラシアを陸路で横断した。ロシアでスパイ容疑で逮捕された。
チベットで鳥葬を見た。アフガニスタンでタリバンと2人乗りした。
そして、会社に入った。悩んだ。つまづいた。なんとか結果を残した。
病気になった。身内にいろんな不幸が起こった。
仕事に復帰した。商店街ポスター展をした。UFOを呼んだ。
書いて問題のない持ちネタはすべて注ぎ込んだ。
自身の言葉の技術を最大限に駆使した。

表紙のデザインは会社の後輩の市野護くん。
三戸なつめちゃんのジャケットも一緒に作った仲良しの後輩である。

帯の文章は都築響一さんと三戸なつめさん。ぼくが背伸びせずお願いできる関係性のある、特に素敵なお二方に書いていただいた。

都築響一さん
広告って、いつも上から目線だ。「これがいいんだから買え」みたいな。でも日下くんだけは、いちばん下のほうでうごめいているなにかをぐっと押し上げて、僕らに見せてくれる。おもしろい広告は、本気でおもしろがってなくちゃできない。どんなに巧妙につくろっても、見るほうにはちゃんとわかるからと、日下くんは教えてくれる。広告業界人にとって、この本はすごく苦い薬か、避けて通りたい正道なのだろう。   


三戸なつめさん
日下さんとの出会いは衝撃的でした(笑)。 自分の考えの斜め上をいくというか、こういう発想があるんだと。 ただかっこいいとか素敵ってだけじゃなくて、面白さだとか、“超違和感" なところを引き出してくれて、それが今につながっているようにも思います。


本は332ページオールカラーだ。分厚い。
もう二度と本は出せないかもとすべて入れた。出し惜しみなしだ。
巻末には296点の商店街のポスターと、
本編とは別に自身が仕事で得た、よいプロジェクトを作るコツやエッセンスをビジネス書っぽくまとめている。自分の仕事や人生に応用しやすい形となっている。
しかし、できれば最初から読んで、そのあとに付録を読んで欲しい。
その方が、心にずっと残り続ける。自分の血と肉となる。




カバーを外すとイラストが現れる。
これは会社の後輩、小路翼が描いてくれた。


非常に緻密なイラストで時間をとらせてしまった。
数日間、小路くんはずっとぼくを書いていた。
きっとぼくが嫌いになったのだろう。

ぼくの人生は、ずっと小説に影響を受けてきた。
だから、ぼくの本も小説のようになっている。
物語がたくさんある。物語で人に何かを伝えたかった
物語の集合体。 だから、こんな本となった。
数日後、書店に並ぶ。ぜひ手に取ってほしい。

2018年6月10日日曜日

ゴミの花

ゴミが投棄された花壇に狂い咲くチョウセンアサガオ。
「ゴミがあるからこそ咲いてやろうじゃないか」と意志を持って咲いていた。

(山王 大阪)

コインランドリーブルース

くたびれた労働者が洗濯が出来上がるのを寝て待っている。 

(山王 大阪)

2018年6月5日火曜日

隣の車両の寝てる人

窓ガラスを2枚はさんだ寝てる。

(新大阪)

2018年6月1日金曜日

陽気な酒量


おっさんが同僚を見送っている。とても陽気である。

陽気なわけは空けた缶の量でわかった。
同僚の分のゴミもあるとはいえかなりの本数である。