山があるけど山がちではない。少し高くなった大地に緑がゆるく広がっている。
集落の端で見かけた昔話のような茅葺きの家に違和感。
古いキャデラックと
加美町のカリスマ農家、自然農法の長沼さんの話を聞く。
はじめは普通に農薬を使って米を作っていたが、
カモがかわいいからと合鴨農法にチャレンジした。
合鴨が大きくなりすぎてかわいくなくなったのと、
何でも食べてしまうのとで、有機農法に切り替えた。
それから『奇跡のリンゴ』の木村秋則さんとの出会って、
農薬も肥料も使わない自然農法に行き着いた。
はじめの数年は、収量も少なく、草がぼうぼうと生い茂って大変だった。
農薬と肥料でまみれた土地がきれいになって本来の強さを取り戻したのだと。
肥料を与えるということは、周囲の雑草にも肥料を与えるので
草がたくさん、強く生えるのだそうだ。
しかし、次第に稲とその他の植物が共生をしていった。
やがて、田んぼに動物がやってきた。
タニシ、カワニナ、それを食べるホタル。
今では子どもたちが蛍を
毎日田んぼに行きたくて仕方がないのだと。
他にもゲンゴロウのような水生昆虫がいた。 水も透明だ。
自然農法で育てているのは、ササシグレというお米である。
ササニシキの親の品種。
少ない栄養で育つので自然農法に向いている。
ササシグレは糖分が少なく、
噛めば噛むほど味が出てくる。
普段、甘いお米を食べている我々には物足りないが、
酢飯にはちょうどよく寿司屋に大人気。
大手の築地玉寿司が「ササシグレ」という名の店を表参道ヒルズに出したほど。
今は生産が追いつかないほど人気なんだこと。
自然に戻り、動物が増え、潤い、地元が元気になる。
こんな夢のような話があるのだなあとつくづく思う。

















サラリーマンが駅のコンコースで蕎麦をすすっている。


きっと先発メンバーを金本監督に指示しているのだろう。
寝不足でぼーっとした頭で通勤する己を前に、朝から仲良く通勤する二人
地下鉄の入口の手前でその手をほどいた。 (六万体)
神社の境内で見つけた看板。
