2014年10月6日月曜日

ようやくある


女川に到着した。 暴風雨の中、カモメが身をすくめている。
ここが彼らの避難場所なのだろうか。
もっと屋根があるよさそうな所がありそうなものなのに。  (女川港)



本日の仕事、女川町の取材をする。
町外れの店の取材をして 町の中心に戻って来ると、道路が浸水していた。
行きは少し水がたまっていただけなのに。今はヒザ下ぐらいまである。
ここを通らなければ、次の場所に行けない。
回り道もない。行くしかない
車は水を切って走る。
いわゆる水の中を行く車、よくニュースで見る映像である。
タイヤがまるまる水中に入った。
フロントライトあたりまで水面が来ていた。
かといってここで止まってもどうすることもできない。
車に浸水してきたらどうしよう、止まったらどうしよう、
と不安ながら、もう勢いで抜けるしかない。
アクセルをめいいっぱい踏む。奇妙な音がして20キロほどしか出ない。
しかし、なんとか抜けきった。  (鷲神浜)


そしてやってきたのは笹かまぼこの工場。
すり身が練り出され


型取られ


湿らされ、波形をつけられ

焼かれる。



はい、できあがり。

焼きたてのかまぼこをいただいた。
これはもうかまぼこではない。
「魚のふわふわすりみ揚げ」という別の料理である。
台風でいいことがなかった が少し持ちかえしたか。 (浦宿)




次の場所へ移動しようとしたが、道路は完全に冠水している。



もうお手上げである。  (黄金町)


高台から町を見る。


普段はこのような状態である。



車が一台立ち往生していた。


そこにもう1台車がやってきた。助けにきたのだろうか。


しかし仲良く立ち往生する。

このままぴたりとも動かなかった。
太宰治の小説に出てきそうな、男女の入水自殺のようであった。


夜、まだ1台が止まったままであった。  (女川浜)

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