2018年2月4日日曜日

千年の営み 

 みんな、ケツを叩かれている。

あちこちでケツを叩かれている。ケツを叩かれると、厄払いになるという。
ぼくも叩いてもらった。結構痛い。

奈良の飛鳥坐神社のおんだ祭りにやってきた。
5年越しにようやく来れた。


神社境内の舞台周辺にはたくさんの人がいる。
だいたいがカメラマン、あとは普通の観光客。
念のため開始1時間前から場所取りをしていたがそれでもギリギリといった感じ。
いい場所はほぼ埋まっていた。


天狗が一物をぶらさげてふらふらと歩いてきた。
目当てのものが始まった。

一物をふらふらとさせて

一物の先から出ている何かをご飯にふりかけている。
神主さんはちょっと笑っている。


そして、舞台中央にどかんと腰をおろし、相手を呼ぶ。

相手役のお多福(確実に男)が恥ずかしそうにやってきた。

天狗に一礼をする。


天狗は前触れもなく、いきなりお多福を襲う。

と思ったら中断して竹の棒を取り出して

思い切りケツを叩く。


そしてすぐさまやる。まるでDVの後の抱擁である。

そして、なぜか後ろで人が飛んでいる。

コトが終わり、恥ずかしそうなお多福。これが初夜ということだろう。

と、今度はお多福が竹棒を持ち、夫を殴る。

そして、お多福から襲いかかる。

これは見せちゃあいけないと謎の男は慌てて視線を遮ろうとする。

結局、天狗が上にまたがり、謎の男はまた飛んでいる。

営みは終わり、天狗はもろもろを紙でふきとっている。

そして、その紙を客席に投げる。
みんな手を伸ばして取ろうとする。
神の紙ということだろうか。
きっとご利益があるんだろうが、まあいろんなものがついたとされる紙である。

夫婦の営みを舞台の真横で見ていた飛鳥村長、高市町長など、
おエラ方が餅を投げて祭りは終わった。

おんだ祭りは1000年以上も続くという。
子孫繁栄を祈る祭り。
確かに、子宝はぷんぷん振りまいていた。

はじめは実際に営みが行われたのではないかとぼくは推測する。
村で結婚した夫妻が村人の前で行った。
それが、時を経てこうなったのではないかと。

それにしても、1000年前から人間の根本は変わっていないのだなとつくづく。

雪がちらつきとても寒かったけど、
心とあそこがほのかに温まるとてもよい祭りであった。

行くなら2時間前ぐらいから行っておいて場所をとっておくのがおすすめ。




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