2019年9月6日金曜日

奥只見ダークライン

開高健の「フィッシュ・オン」の中に
彼が人里離れた山荘に篭って一人ずっと大イワナを狙うという話がある。
大イワナを釣りたいという気持ちと、
人里の離れ方があまりにすごかったので、ずっと行ってみたいと思っていた。
それは新潟と群馬の県境にある銀山湖。
新潟市内で用があったので足を伸ばした。
とはいえ新潟市内から2時間以上。
新潟県南部の奥只見シルバーラインという道を行く。
トンネルを抜けるとまたトンネル。
シルバーといってもトンネルだらけでダークである。

今度はトンネルがなかなか終わらない。

トンネルというのは大概まっすぐだがカーブが多い。

この矢印がかっこいい。
(車を最徐行して撮影)

トンネルが終わらない。

あまりにトンネルが続くし、
車もほとんどいないので車を止めて降りてみた。
車の中からわからなかった肌で感じる重い冷気。

 しかも岸壁の半分ぐらいがコンクリートで固められていない。
坑道をそのまま道にしたようである。
トンネルからなかなか抜けずに不安になってくる。

トンネルを20分ほど走っただろうか、やっとトンネルを抜けた。

トンネルの奥は別世界。
トンネル入口と比べて気温、湿度、気圧、音が違った。
違う惑星に来たかのよう。

これで終わりかと思ったらまたトンネルが始まった。

目的地の銀山平まであと2kmようやく心が落ち着いた。

奥只見シルバーラインは全長22kmのうち18kmがトンネルである。
しかも19個もトンネルがある。
奥只見ダムを建設するために強引にこの道を作ったそうだ。
1月上旬から3月いっぱいまで雪で閉鎖される。


トンネルを抜けに抜け、釣れたのは30センチほどのニジマス1匹だけであった。
しかし、大きなイワナとニジマスは確かにいた。
またダークラインを抜けて大イワナに挑みたい。

(奥只見湖 新潟)


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