2014年7月29日火曜日

大野へ

単線の列車が山間部を抜けて行く。

平野を走り、山を抜け、走ること1時間



やってきたのは福井県大野市

駅では列車を待つ女子高生が寝ている。



ホテルにチェックインをして、レンタカーを借り、山道を抜けて


宝慶寺(ほうきょうじ)に到着。
曹洞宗の第二道場である。坐禅体験ができると知ってやってきた。
道場で30分坐禅をする。
道場の写真を撮れなかったのだけれどもとても素晴らしかった。

坐禅の後は、30分禅の教えについてレクチャーを
坐禅というのは、自分の位置を確認すること。
体と心のずれを治すこと。
焦ったり、忙しかったり、ぼーっとしすぎたりすると、
体と心がずれる。それを坐禅によって治すのだ。
心のストレッチといえようか。

興味深かったのは、禅の考えにおいては涅槃はないということ。
日々の生活をしっかりとすることが涅槃だという考え。
ついつい涅槃というのは、
苦行や一人で旅の果ての瞑想によって得るものだと思っていたが、
禅はそういったものは独りよがりになりがちだといって否定する。
日常生活の中で心の平穏を得ようとする禅は
サラリーマンや主婦など日々のルーティーンから離れることのできない
人間には向いているのかもしれない。



麻那姫湖へと移動する。人気のまったくない場所で、
龍神の怒りを静めるために川に身を投げた麻那姫の像がきんきらきんに輝いてる。




ダムを見下ろす悲しい物置。



山に思いっきり山影



麻那姫湖という名前に惹かれてやってきたのに、
ここは真名川ダムによってできた人造湖だった。
麻那姫が身を投げた場所も今やダムの底である。
ダムの建造は龍神を怒らせたに違いない。
でも、龍神は人間の手によってコンクリートの下に固められてしまった。
その怒りが、コンクリートの隙間から少しだけ吹き出ているようだった。




里に下りる。里芋の大きな葉が夕陽をあびている。
大野の里芋は非常にうまいらしい。




中心部の七間通りには人がだれもいない。



信号の光の色がこれだけ出るほどに、大野は暗く、夜は早い。


宝慶寺でもらった禅の指南書を読みながらホテルでまた坐禅。

以下のサイトに本と全く同じ内容が載っていたので
興味のある方はぜひ。とてもわかりやすくおすすめです。

http://hokyoji.jp/zazen01

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