2014年1月12日日曜日

ドヤ街比較論




山谷にやってきた。日本三大ドヤ街の1つ。本日の目的地である。

おっさんは眩しそうである。

影に移動するのか、寝相を変えた。

しかし、まだ日なたのまま。
寒いから、あえて光の筋で寝ているのか。
ずっと寝ていると影が移動してきたのか。



おっさんの奥にはスカイツリー。
釜ヶ崎からはハルカスが見える。
そう、ドヤ街から富の象徴、高層建造物が見えるという皮肉。




ここ、山谷は「あしたのジョー」のふるさと。
釜ヶ崎は「じゃりんこチエ」のふるさとである。


商店街を抜けると素晴らしい光景が。
酔っぱらいのおっさんたちが遊戯に興じている。


ターゲットの路上に置いた10円玉めがけて100円玉を順番に投げて
いちばん近くに投げることの人間が投げたコインを総取りするというルールのようだ。
パトカーの前で堂々の博打である。



このおっさんが総取りした。




パーツを盗まれた自転車群はアート作品のようである。

山谷と隣り合う、吉原へ。
釜ヶ崎と隣り合う、飛田。
東京と大阪のドヤ街の構造はとても似ていた。まとめよう。

山谷:浅草:吉原:スカイツリー=釜ヶ崎:新世界:飛田:ハルカス

比較文化がまとまったところで行く場所がなくなってしまった。
この辺りにくわしい友人にどこに行けばいいかと電話をすると
「小菅に行け」と指令を受ける。




駅に着いた途端に重い空気を感じる。
駅から見えた巨大な建物、拘置所の周囲を散策する。
差し入れの店、「面会」のサインボード、保釈金の看板、
幾重にもはりめぐされた柵、一番外側の柵のまわりには堀がある。
一体、どんなものが売っているのだろうか。

他にもたくさん写真を撮ったのだが、
アップしようとするとそこを歩いていた時に感じた
重い何かに襲われるのでやめておく。

東京に5年間住んでいたが、ここは知らなかった。
ぜひ、静かに訪れてほしい町である。