2023年4月13日木曜日

寺山修司記念館

三沢の郊外、小川原湖の近くににある寺山修司記念館。

寺山修司は三沢出身なのである。




中はとても寺山ワールド。

机がたくさん並んでいて、引き出しを開けて寺山修司の人生を追う。


ひとつの引き出しにはこんな言葉がある。

「写真家に成っても良いが、Camera Manになんか成っちゃ不可ないよ。お前は写真に奉仕なんかするんじゃなくて他人様の影を盗むのだ!」

ぼくは影ではなく隙を盗んでいるのかもしれない。

館内には寺山修司の盟友、森山大道が撮った「三沢の犬」がある。森山大道は確かに他人様の影を盗んでいるような気がする。


記念館を出て、庭を歩くと石碑がある。寺山修司の墓標でもあるようだ。左ページにはこう書いてある。

マッチ擦るつかのまの海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや

なるほど、反戦の詩かと思っていると突然、空に「君が代」がこだました。そして、歌が終わると次は「星条旗よ永遠なれ」がこだまする。夕方の5時にあわせて近くの三沢基地から流れているのだ。


歌を切り裂くように戦闘機が空を飛ぶ。これも寺山修司の作品なのかもしれないとふと思う。

(三沢 青森)

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