2012年6月17日日曜日

セルフ屋敷へ


今日わざわざ住之江まで来た理由は、
コタケマンのセルフ屋敷に来るためであった。
元青果店の自宅を5年間作品としてつくりあげた結果がこれ。
外見をみた第一印象は「ひどい」・・・
下町情緒あふれる商店街から左に折れるとすぐにみえたこの光景、
あまりにも異質であった。

細くて急な階段を上るとまずダイニングがあった。
いろいろなオブジェにまじって、誰かの食べかけの餃子。臭う。
コタケマンは毎日この家で暮らしているのである。

よく見れば卑猥な仮面、供え物がおもちゃだったり、スーパーファミコンだったり。
まるで、コタケマンの思春期の神々を祀っているかのような祭壇である。


何か気持ち悪い巨大昆虫の巣のような、
巨大昆虫が卵を産みつけたかのような、天井。
気味の悪い立体物が続いたが、コタケマン、本業の本業は絵描きである。
絵はめちゃくちゃうまい。この絵も素晴らしいが、
撮影禁止だったからここでは紹介できないのだけども、
1階の絵のクオリティは本当にすごかった。

巨大昆虫の巣にえさとして囚われた一般市民たち・・・・のように
屋上では近所の子供やおばちゃんたちがくつろいでいる。











こんな巨大昆虫の巣の中で、子供が生き生き遊んでいる。
セルフ屋敷のすごいところは、その作品もさることながら、
一般の人々に広く開かれているところ。
アートに興味のない老若男女まで、この狂気を楽しんでいるというところにいたく感銘を受けた。
とてもアンダーグラウンドな雰囲気もありつつ、子供がおもしろいとまで思えるところまで、
その気持ち悪さをポップにしあげているといったらいいのだろうか。
さらには、コタケマンの大阪のええ兄ちゃんのような人柄がそうさせているところもあるだろう。
昔、金沢現代美術館で感じた、アートと市民の近しい関係を思い浮かべる。












































巨大昆虫の巣に長居していると、
自分も狂気の一部になってしまった・・・

というわけで、セルフ屋敷、最高であった。
残念ながら、この日が展示最終日。
またやってほしい。あと5回ぐらいはみたい。
もう長居するのはいやだけど。






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