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2019年3月30日土曜日

神学的考察

神は彼に慈悲を施すのか。
神に彼の声は届かぬのか。
もうすでに神は彼を保護しているのか。

などふと考えてしまった。

(新今宮 大阪)

2018年9月4日火曜日

台風が残したもの

今まで生きてきていちばんすごかった台風21号。
暴風雨の間はずっと家にこもり、風がおさまった夕方に
被害を確かめようと街に出かけてみた。
空襲のあと、外に出るはこんな気分に近いのではないだろうか。
歯医者の重そうな看板が倒れている。


足拭きマットが道路へ飛んでいる。

街路樹が倒れ道路標識も斜めに。

根こそぎ倒されている。

こちらは折られている。


テント類はどこもだいたい全滅。

看板自体が一掃されそうだ。

あのスーパー玉出の看板が曲がっている。

花火のような電飾はぽきっと折れている。



釜ヶ崎のど真ん中へ。
テント自体が落下している。

吹けば飛びそうなのに以外と三角公園の家々は大丈夫だった。

しかし、桜の木が倒れている。
この下で花見しているおっちゃんたちはとても素敵だったのに。

南海の萩ノ茶屋駅の高架下には謎の物体が。

アルミのシャッターがこんがらがっている。


国道25号線の信号は強風により向きが変わっている。
まるでスクランブル交差点のようである。

先とは別の玉出に行くと、テント自体が落ちている。

24時間年中無休の玉出もさすがに今日は店じまい。

こちらは家自体が飛んでいる。
そこで暮らしているおっさんがいる。

こんな重そうなガードレールも倒されている。

これはもうお手上げ。



釜ヶ崎だけでなく立派な造りの近鉄天王寺駅までこのように。


屋内の看板が曲がっている。

何よりショックだったのが、チケット屋が店ごと飛ばされていたということ。

チケットスーパー あべのHOOP前店
これが以前の写真である。
ハルカスの麓でビル風がいつもすごかったが今回は特にすごかったのだろう。


新世界に移動する。信号がついていない。
街が死んだようだ。

こちらもテントが落ちている。

天井のトタン屋根がめくり上がっている。

ビリケンも倒れている。


しかし、づぼらやのフグはかすり傷ひとつなし。
一体どうやって生き延びたんだ。
うまく風を泳いだのだろうか。
大阪に希望を感じて家路につく。

2018年1月26日金曜日

これが日本のストリート

「鶴と亀」の小林くんと西成を歩いていると、酔っ払ったおっちゃんが絡んできた。
「お前はどっから来たんや?」「女は好きか、おれは好きや」と一方的にまくし立てる。
まるで見た目はラップバトル。釜ヶ崎はそう、ブロンクスさ。

(萩之茶屋 大阪)

2018年1月3日水曜日

釜ヶ崎の食  その2


よりディープな方へと行ってみよう。
まずは沖縄料理の「おかん」。
沖縄出身のこの女将がやっている。
釜ヶ崎のど真ん中でやってきただけあってめちゃくちゃパワフル。



名物は沖縄そば。味はもう沖縄現地の味。
本土の沖縄料理は本土の人間が好む味にあわせているが
これはもうそのまんま。沖縄の名もなき食堂の味である。




中はカウンターが8席ほど。
みんな昼間から飲んでカラオケをしている。


さとうきび畑の仕事がイヤで 15歳の時に沖縄から大阪にきたおっちゃん。
まだ沖縄返還前で当時はパスポートが必要だったと語る。

 歌っているのは沖縄の歌。


カウンターの端ではおばちゃんが泥酔して泣き崩れていて、女将に慰められている。
まだ昼の12時である。


混乱を極める店内で歌われるには「釜ヶ崎人情」。
まだ昼の12時である。



続いて、あいりんセンターの3階にある食堂へ。

 早朝4時ぐらいから開いている。

 朝5時の時点で人が結構いる。

 目当てのかやくご飯は5時半でもう売り切れだった。




仕方がないので、インスタントラーメンといなり寿司のセットを食べた。
これで460円。寝起きでこのボリュームはきつい。頼みすぎた。

かやくごはんを撮影しておかなくてはならず
どうしようと思っていたら、となりの店ではまだあった。

かやくご飯とお味噌汁のセット。味はやさしくおいしい。
何よりこのカウンターの奥行きに驚きだ。
小さな茶碗分しかない。まあこれで事は足りる。


それにしてもこの値段の刻み

釜ヶ崎のソウルフードはだんご汁だ。
ここも早朝から8時ぐらいまでしか開いていない。



味噌汁の中にすいとんのような小麦粉を固めた団子がある。




みんな路上で食べている。
インドのデリーの路上で早朝飲んだチャイととても似た感覚。
旅情が激しい。ここは日本なのだろうか。


究極の釜ヶ崎の食といえば炊き出しである。
まずは四角公園というところで行われている炊き出しに行ってみた。

具も何もない、ただのおかゆ。
食べられるのかと不安だったが、酒粕で味つけられており、とてもうまい。

1杯目を食べながら2杯目の列に並ぶがコツ。
ここは毎日11時から食事が配られる。
一般人でもただ並んで食事をもらうだけなら大丈夫とのこと。



教会でも食料が配布されるとのことで行ってみた。
まずは神父の話を聴く。


みんな黙って聴いている。
信者の人もいれば、食料目当ての人もいる。


1時間ほどの話をきくとパンが数切れもらえた。
隣に座っていたおっちゃんが「キムラヤのパンでおいしいで」と。
確かに、普通にうまかった。



この日は別の場所からも神父が来ていて、
手作りのクッキーとお弁当と巻き寿司までもらった。
これだけ配布されるのはなかなかラッキーとのこと。

もう1つの炊き出しが三角公園の炊き出しである。
行けばすでにかなりの列ができていた。

最後尾はこの札を持つ仕組み。
ぼくも持ってみた。釜ヶ崎のおっちゃんになれたようでうれしかった。

ぼくが並んだ後も列はだんだんとふくらみ500人ぐらいはいただろう。
生活保護の給付金が少なくなってくる月末ほど増えるという。
毎週火曜日と土曜日の昼に行われる。

ご飯の上に野菜たっぷりの味噌汁がぶっかけられている。
ホルモンが数切れあるのが釜ヶ崎風。

もらうとその場ですぐにおっちゃんたちは食っている。


以上、釜ヶ崎の食である。
どれもこれもおいしくて安かった。中には無料のものもある。

釜ヶ崎の飲食店は入れ替わりが激しい。
最近できた店がすぐにつぶれたりする。
高い店だと入れないし、安い店は炊き出しに負ける。
安くてうまい店出ないと生き残れない。
今回紹介したお店はどこも数十年と続いているお店。
だから本当にいい店なのである。

ライトコースは、「やまき」や「マルフク」でホルモンをつまむ、
「難波屋」で飲む、「鍋屋」でがっつり食うあたりがおすすめである。
これなら女性1人でも行けなくはない。
ディープコースは、労働者のリズムにあわせて食事をする1日。
早朝起きて、あいりんセンターの食堂や、だんご汁屋で朝食を摂り、
昼は炊き出しに並んで、夜はホルモンを肴に飲んで近所の安宿に泊まる。
ちょっと女性にはおすすめできないが
男性はできるだけ労働者っぽい格好で行って欲しい。

ここでは紹介していないお店はROADSIDERS' weeklyにまだあるので
興味をそそられた方はぜひご購読いただきたい。
他の記事もとてもおもしろいのでぜひ。