ちりんちりんアイス売りが夕日を浴びている。
五所川原にやってきた。
この日の目当ては立佞武多(たちねぷた)という名前の通り「立っているねぷた」。
高さは23メートルほど、5階建てビル以上の高さはある。
これは立佞武多ではなく太鼓である。
これも高い。下に車輪がついていたのでこのまま移動するということだろうか。
青森県知事、衆参議員と要人たちが挨拶をする。
これだけ集まるということは立佞武多がいかに青森にとって重要かということがわかる。
それにして知事のあいさつはすべり倒していた。
そして、最大のVIPはこの人、吉幾三。
いくぞうハウスにはいなかったけどここにいた。
ついに会えたよ、吉幾三。
曲はずばり「立佞武多」。
ぼくも思わず「やってまーれ やってまーれ」と拳を突き上げた。
屋根の上でも踊っている。
日が沈んでいよいよ祭りがスタートする。
弘前でも感じたが、ねぷたは光ると色や質感が全く変わって本当に美しくなる。
立佞武多は大きいものが3台あり、3年ごとに作り変えられる。
つまり、毎年1台ずつ変わるのだ。今年の新作はこれ。
かぐや姫の立佞武多。女性がモチーフのものは珍しいとのこと。
ディティールも作り込まれて見ていて飽きない。
立佞武多が動き始めた。こんな大きいものがぬぬっと動くのである。
「やってまーれ やってまーれ」という攻撃的な掛け声とともに、
攻撃的な音楽と踊りで行列は進む。
弘前、八戸と比べて、いちばん品がない。
男女の色恋の香りがし、すぐに喧嘩が起きそうな緊張感。
祭りはこうでなくてはね。
夜の闇を突進して破壊していくかのように、ぬぬっとねぷたは進んでいく。
よくもこれが動くものだ。
光る太鼓はまるで月のようである。
もう立佞武多もたっぷり見たので、帰ろうかというときに、
かぐや姫の頭上には月が光っていた。
最後の粋なご褒美だ。
(五所川原 青森)
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