金沢の卯辰山へ登る。
ここは三島由紀夫の小説『美しい星』でUFOが見える場所である。
金沢在住の山川さんとウォッチングをする。
近くには天狗が住んでいると言われている松がある。
泉鏡花の小説によるとこの木を少しでも侮辱すると罰が当たるそうだ。
天狗は金星人という噂もある。不思議である。出そうである。
珍しいニホンタンポポが自生している不思議である。UFOは現れない。
トンビが我々の近くを飛ぶ。
近くで怪しげな雲が生まれてはすぐに消えていく。
ずっと同じ場所で。こんなことあるのだろうか、不思議である。
しかし、これといったものは現れない。
移動する。
おばちゃんがうずくまっている。不思議である。
山川さんのご自宅へ行く。山川さんは自宅で絵画教室をしている。
そして、愛犬のラッシーくんをテーマに様々な作家に作品を作って
もらっている。そのコレクションをたくさん見せてもらった。
都築響一さんも驚きのラッシーくんの作品の数々。
愛犬への愛とおばちゃんの厚かましさを武器に
アート界に殴り込みをかけているのである。
その山川さんコレクションはこちらで見ることができる。
このコレクションにぼくの作品も加わる予定である。
山川さんとラッシーくんで浅野川の河川敷へ散歩へ出かける。
太陽の周りに虹のようなものが出ている。
不思議である。
夜は山川さんの計らいで金沢21世紀美術館の黒澤副館長、石引パブリックの砂原さん、
個性派ギャラリー「ルンパルンパ」のオーナー絹川さんなど
金沢の個性あふれる人々と飲む。
21世紀美術館は、ジェイムズ・タレルや、ローランド・エメリッヒなど
大好きな作品があって日本で5本の指に入るほど好きな美術館。
「伝統の街、金沢に現代美術館だと」と地元の反対が多かったが、
だからこそ、反対派を納得させるためにもいっさい手を抜かなかった。
100点以上を目指したと当時、設立に携わった黒澤さん。
ジェイムズ・タレルに会いに行ったとか、タレルの火山のクレーターを作品にした
ローデンクレータのことなど、たまらない話があったが、
結局、最後はUFOの話になった。不思議である。
帰り道、ホテルにそのまま戻るつもりだったが、
なんだか予感がしたので、山川さんともう一度卯辰山へ上がる。
すると出たのである。この黄色い光がそうである。
その感動を山川さんが屏風にまとめてくれた。
今日は不思議な1日であった。
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