2015年4月12日日曜日

生死の境目



おじさんが釣りをしている。かかしである。

おばあさんが農作業していると思って近づいてみるとかかしである。



まるで村人がかかしであるかのように自然に佇んでいる。
この村に来てまだ人間は見ておらずかかししか見ていない。


こどもがプリッツを持っている。

プリッツはしばらくこうして置かれていたからか、色褪せている。


ここでも人気の日本エレキテル連合

それを撮影しているおばさん。

液晶画面まできちんと書き込む芸の細かさだ。

文化人もいる、手塚治虫先生と

向かいには宮崎駿先生だ。

2代目スケバン刑事の南野陽子だ。
ほくろがなければ1代目か2代目かわからなかっただろう。



101回目のプロポーズのワンシーンまである。
ドラマがトレンディーだった時代の頃である。


これは実在の人物、町の職員の方だろうか。

こちらも同じく。

かかし制作はこれから始まったそうだ。
死んだおじいさんの法事の時に
おじいさんを作って親戚を驚かせてやろうということではじめたのだ。
以来、色々なところからかかしを作ってくれと依頼があるとのこと。

村の奥に行くと広い空間を使って自由にかかしが置かれている。
以下ずらっと見てもらおう。









ここで見た人間はたった2人。
村人たちが呪いによって
かかしに変えられてしまったかのようであった。

かかしの村を去り、帰路につく。
ブログには掲載しなかったが、
伴天連という死神のようなマスターが営む喫茶店や、
原爆ドームや、金持ちが母親のために作った大寺院や、
なんだか取り憑かれたように感じて
写真を削除してしまったパラダイスなどをまわった。
ずっと境界を旅していたようだった。
たまたま広島には境界が多いのか、
アインちゃんが境界で生きているからだろうか。
ひとつひとつがヘビーすぎて心がげっぷりもたれたまま、
夜の中国道を車は進んだ。



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