2014年6月22日日曜日

パリの夜 アルジェの夜

マルセイユから2時間半。パリに到着する。車中はほとんど寝てしまった。
フランスに来てすぐは目をかっぽじって車窓の風景を見ていたのに今やこれである。
旅に慣れてきた証拠である。

パリにつくと早速寝ている人。
パリの路上で寝ている人はきちんとマットレスも用意している
というのがこの旅の大きな発見である。

枕元にはオランジーナ。
日本の広告のキャッチコピー通り、
オランジーナはフランスの国民的炭酸飲料である。
ぼくもたくさん飲んだ。Fantaオレンジよりもどこかやさしく好きだである。 
(L'opera)



ホテルにチェックインする。フロントはテレビをみながら超適当に処理をする。
そして、ときどきウォーと叫ぶ。
W杯のアルジェリアと韓国の試合が気になってしかたないのだ。
おっさんはアルジェリア移民のようだ。 (L'opera)



街に出ると寝ているようで起きている人。
手にはビール、足元にはワインとミネラルウォーター、
ポケットにはコーラと4種のドリンクを持つアル中さんである。 (L'opera)


フランス一有名なキャバレー Moulin Rouge は有名な観光スポット。
近くでは地下から強い風が吹き出て、ちょっとセクシーな撮影スポットとなっている。


そこにいたまったくセクシーではないおばちゃん。
80年代の社会主義国のファッションのようである。  (Pigalle)




街ではアルジェリアの国旗を纏った人が大騒ぎしている。。
前半ですでに3−0とアルジェリアが韓国をリード。
時折街に響いた怒号はアルジェリアが点を取ったときにきこえたのか。
パリにどれだけいるねん、アルジェリア人。  (Mont Martre)

パリ最後の夜はここに来なきゃとモンマルトルの丘へ。

 さよなら パリ  

教会の近くは絵はがきのようなパリらしい風景。   (Mont Martre)



丘を下ると街がえらいことになっている。
アルジェリアが勝ったのでお祭り騒ぎ。
32年ぶりのW杯勝利。
こんなに辛酸を舐めた国に比べたら日本はまだまだ。



 暴走族のようにクラクションを鳴らして、国旗を掲げる。




ムーラン・ルージュ前はすごい騒ぎ。
「お前韓国人かと言われた」ておもしろいから「そうだ」と言っておいた。
肩を叩かれ、形だけの同情と抑えきれない溢れる喜び。
旗をもてといわれたが、やめといた。


まるでアルジェリアが独立したかのようなこの騒ぎ。
凱旋門周辺もすごいことになっていたらしい。
セーヌ川にも飛び込んだりしているのかな。
まるでパリがアルジェリアの植民地になったよう。

W杯で勝つということは、勝ち点以上のものを国民にもたらす。
バカ騒ぎできる一夜であり、
気持ちよく仕事ができる数日であり、
独立して間もない国が誇りを持つことであり、
失っていた自国への誇りを取り戻すことであり、
戦争が終わるきっかけにもなる。

ぼくも少しは味わいたかった。
フランスもアルジェリアも順当に勝っていて、
二人は彼女がいるけど、日本人のぼくにはいないようで羨ましかった。

結局、フランス最後の夜はアルジェリアだった。
まあ、それもフランスらしいか。   (Pigalle)

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