オフィスビルの裏にひっそりとある無人のお堂が今日は大賑わい。
サラリーマンたちがご利益高いお水を求めてやってくる。
うちの会社の人間もちらほらいる。
奈良の薬師寺の僧侶が清めたお香水を護符のついた竹筒に入れてもらう人々。
「お化け」に参加する人々の出勤である。
「お化けとは」以下の通り。
節分の夜に、老婆が少女の髪型である桃割にしたり、逆に少女が成人女性の髪型である島田に髪を結ったりする。このため「オバケ」とは「お化髪」が語源であるという説もある。また異性装も行われる。そしてこのような異装のまま、寺社へ詣でて新年の平穏を祈ることも行われる。このような異装を行うのは、違う年齢や違う性など「普段と違う姿」をすることによって、節分の夜に跋扈するとされる鬼をやり過ごすためである。 立春前夜は、暗い季節(秋・冬)と明るい季節(春・夏)の変わり目である。 また旧暦では年の変わり目である1月の始まりも大凡この頃であり、方位神が居場所を変えるなど、古い年から新しい年へと世界の秩序が大きく改組される不安定な時季と信じられた。 この様な時季には現世と異世界を隔てる秩序も流動化し、年神のような福をもたらす存在が異世界からやってくる反面、鬼などの危害をもたらす存在もやってくるとされた。そこで豆まきなどの追儺儀式が行われるが、お化けもまたそうした儀式のひとつである。(Wikipedia より)
なるほど、節分の鬼もここに由来するのか。
と、人に説明をするためにブログを書きながらまた1つ賢くなったわけである。
この「お化け」と10年前に復活した「お水取り」と節分の行事をいっしょにしたものが、「堂島薬師堂 節分お水汲み祭り」というわけである。
日没後、鬼がぞろぞろと現れた。
アクションは仮面ライダーの悪役から思い出したのだろうか、
鬼というよりも怪人の動きであり、しかも悪そうな動きのパターンが少なく、
残念であった。
山伏も来ている。
足元が残念であった。
龍も登場した。
お化けがスタートした。
いつもよく使う商業ビルからこのような行列が出発することに感慨を覚える。
先頭は「曾根崎心中」のお初さん。文楽人形である。
つづいて、北新地クイーン
北新地準クイーン。クイーンと準の差は正直、かなりあった。
そして新地のホステスだろうか、セクシーな女性たちが続く。
伝統は後列に行くに連れて破壊されていく。
北新地を歩くと通行客が写真を撮る。
「あのコ、○○の店の××や」と新地らしいコメントが入る。

おじさんも充電がない中、必死である。
銅鑼とホラ貝の音が新地に響く中を
鬼、龍、文楽人形、花魁、山伏、キャバ嬢が行進する。
そのキャラのバラエティは、まるで「うる星やつら」のようであった。
自分の会社のある街が過去とつながっているという
当たり前のことを伝統行事が気づかせてくれる。
また来年も来よう。セルフ祭でも参加したいが、北新地が許してくれないだろう。