台湾の友人、エリックこと高耀威が、台東にオープンさせた書店「書粥」。
エリックはぼくの本をばっちりおいてくれている。
彼から香港の友人が一人買っていったと教えてくれた。
中国大陸に1冊だけ渡ったのである。
それを買ったのが彼女だった。
「え、この写真集、あなたが作ったの!!」と彼女は驚いた。
彼女の名前はValeria。香港の「見山書店 Mount Zero Books」のスタッフである。
お店においでよ、ということで行ってみた。
太平山という香港島の山手のギャラリーなどが集まるエリアにある。
東京で言う所の代官山といった感じだろうか。
見山書店のスタッフは日替わりで20人ほど。
家賃が高いのでみんなでシェアしているのだと。
みんな別の仕事をしながら店番をしている。
ああ、こんなの日本でもしたい。
外のテーブルに香港アートブックフェアで追加で買ってくれた
5冊を早速置いてくれていた。
早速笑いながらみている人。
子どもがみたり
子どもと読んだり。
公園の近くなのでいろんな人が訪れる。
2階にあがる。そこにあったのは一人しか座れない席。
お茶をしながら、公園を見ながらここで本が読める。
5分座っただけで幸福が訪れた。
ヴァレリアとお茶をしながら話をする。
彼女はコピーライターだった。
世界的に有名な広告会社にいたが、今は独立して小さな事務所を開いている。
台湾のエリックも元コピーライターだった。もちろん、ぼくもコピーライター。
みんな共通していたのは、なりふり構わぬ商業主義に疲れちゃって、
何か別のことを始めたということだ。
東アジアでコピーライターをしていると、
なんだか色々似てくるのかもしれないね。
(太平山 香港)
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