「写真を撮らせてください」と言ったら快く応じてくれた。
こういうタイプのおっさん、目立ちたいからこういうことしてるので
写真を撮られるのはうれしいのである。
こういうタイプのおっさんと何人か接してみてわかったことではある。
みなさんもこんなおっさんを見かけたら臆せず話してみましょう。
向こうも絶対うれしいはずだから。
本賞は、大阪広告協会創立20周年事業(1967年)に、サントリー株式会社の協力を得て、大阪広告協会サントリー奨励賞として制定された。以来、広告技術の向上を目的に、常に広告文化の新しい時代を拓く若きクリエイターを顕彰してきている。サントリー株式会社 佐治敬三氏の広告クリエイターに対する限りない期待と当賞への情熱を称え、2000年より大阪広告協会“やってみなはれ”佐治敬三賞と改められた。とても簡単に言うと「関西でもっとも勢いのある広告人に与えられる賞である。 一連の商店街ポスター展が評価されての受賞であった。受賞理由は以下の通り。
広告は、単に物を売るためだけのものではなく、人を幸せにする力や感動や共感を呼ぶ力を持っていることを身をもって体現した。メディアが多様化して次々に新しいことに目が向いていくが、一連のポスターや看板が、広告の原点を見せて、多くの感動を呼んだ。
佐治敬三賞なる大変ありがたい賞をいただきました。
意気揚々と電通に入ったけれども「働く前に世界を見とかな」と思って旅に出て、内戦中のアフガニスタンなんか見たら、気持ちが180度変わって「わ、おれ入る会社間違えたかも」と思ったら、やっぱりそうで「なんで必要なものがまったくない国があるのに、不必要なものを売る手伝いせなあかんねん」「資本主義の手先になるなんていややー」と入社して数年間は何度やめたいと思ったか、どこか旅したいと思ったことことか。広告は天職ではないという考えをずっと引きずりながらも、ただ自分が臆病で辞める勇気がなかったから広告を続けていて、自分を広告にあわせようと必死に言い聞かせて、大きな賞はもらったけど、そんな無理がたたったのか病気になって、仕事休んで、そんなときに子どもができて、妹を亡くして、震災が起きて、自分に残された時間は限られているということをしみじみと感じて、人生のギアを入れ替えて、生きるスピードをあげて、特に遠慮している時間と恥ずかしがっている時間を捨てて、そして、自分を広告にあわすのではなく、広告を自分にあわせた。それが、今回の賞につながったんだと思う。これからずっと広告続けるかわからないし、今後何してるかわからないけど、「これでよかったんやで」と神様に言ってもらえたようで、うれしいというかほっとしたというか。
ぼくみたいな人間がこの賞をもらえるということは、「広告が好きでたまらない人間」ではなく「広告ってどうなんやろう?」とうじうじ立ち止まっている人たちにも希望があるということで、そんな人たちも、自分を無理して広告にあわすのではなく、広告を自分にあわせて、より広告と世の中を豊かにしてほしいとおもいます。
こんなお金をまったく生んでいない仕事を認めてくれた審査員および大阪広告協会の方々に感謝です。新世界市場、文の里商店街のみなさん、大商のみなさん、「やってみなはれ」と後押ししてくれた上司の方々、ポスターを作ってくれたみんな、セルフ祭のみんな、家族のおかげです。みなさんの力がないと受賞はありえませんでした。本当にありがとうございました。