三沢の郊外、小川原湖の近くににある寺山修司記念館。
寺山修司は三沢出身なのである。
中はとても寺山ワールド。
ひとつの引き出しにはこんな言葉がある。
「写真家に成っても良いが、Camera Manになんか成っちゃ不可ないよ。お前は写真に奉仕なんかするんじゃなくて他人様の影を盗むのだ!」
ぼくは影ではなく隙を盗んでいるのかもしれない。
館内には寺山修司の盟友、森山大道が撮った「三沢の犬」がある。森山大道は確かに他人様の影を盗んでいるような気がする。
記念館を出て、庭を歩くと石碑がある。寺山修司の墓標でもあるようだ。左ページにはこう書いてある。
マッチ擦るつかのまの海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや
なるほど、反戦の詩かと思っていると突然、空に「君が代」がこだました。そして、歌が終わると次は「星条旗よ永遠なれ」がこだまする。夕方の5時にあわせて近くの三沢基地から流れているのだ。
歌を切り裂くように戦闘機が空を飛ぶ。これも寺山修司の作品なのかもしれないとふと思う。
(三沢 青森)
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