2018年2月10日土曜日

ほどろほどろしい夜

夜の十三、第七藝術劇場という歓楽街の中にあるミニシアターへ。
入り口にはフリーメーソンのマークのような
気持ちの悪い何かがぶらさがっている。




 中に入る。客席にも同じくつけられている。


今夜はホドロフスキーオールナイト!
アレハンドロ・ホドロフスキーの作品を朝まで3本立て。
光栄にもぼくがトークゲスト出演ということだった。
ホドロフスキーを知らない人のために解説しておく。
アレハンドロ・ホドロフスキーはチリ生まれの映画監督。
1970年の作品、スピリチュアル・ウエスタン『エル・トポ』で世界に衝撃を与えた。
ニューヨークの小さな映画館のレイトショーで上映された作品が、
ニューヨーク中で話題になり、やがてジョン・レノンの目にとまって、
アップル(ビートルズの会社)が興行権を買い取った。
そして、次の作品は『ホーリーマウンテン』。
主演はジョージ・ハリスンの予定であったが、
いろんな問題があり別の俳優に。ただ、名作であることは変わらず、
ぼくはこの映画がホドロフスキーの中で一番好きである。
『DUNE 砂の惑星』の監督も決定していたが
監督の作品へのこだわりが激しく、配給会社と衝突し、降板。
代わりはデビッド・リンチとなる。
1度、一線から退いたが、2014年に『リアリティのダンス』を
23年ぶりに公開した。85歳にしてである。
自身の半生を描いた作品である。
ホドロフスキーはもう映画を作らないと思っていたので本当にうれしかった。
作品もまた素晴らしく、この続編の『エンドレスポエトリー』は
2017年でマイベストの作品だった。

大好きな映画監督であるホドロフスキーの
イベントへのオファーがあったのはとてもうれしかった。
しかし、受けるかどうか迷った。
そこには家族旅行が入っていたからである。
しかし、ぼくにとって神のような人のイベントに出れることなど、
もう二度とない。家族旅行はまた行ける。だから、受けることにした。

しかし、何を語ろうかと。
彼の作品は言語を超越している。変な豆知識を語っても仕方がない。
だから、ぼくはコスプレをすることにした。
見かけでごまかす作品だ。
そして、お客さんにも
ホドロフスキーのコスプレで来てくださいというイベントにしたのである。



しかし、結局、コスプレをしてくれたのはたったの4人。
仲間だけだった。そのうち1人はスイス人で、そのうち1人はイタリア人である。
その仲間たちと壇上にあがった。

 謎のパフォーマンスをしたあと、

 ぼくが登場した。


 そして、トークショウへ。


ちなみにぼくがコスプレをしたのは

『エル・トポ』の主人公の果てである。


ホドロフスキーについて熱く語っているところ。
どうなるかと不安であったが、客席は8割埋まり、
会社の後輩が3名、新世界まわりの友人が4名も来てくれた。
どうしてコスプレしてくれなかったんだ?と問うと
ホドロフスキーを今回初めて見るからだと。
若い世代は見た人が特に少なく、
なるほど、このようにしてホドロフスキーの遺伝子は伝わっていくのである。

せっかくなので館内をうろつく。


カウンターにも入ってみる。



ホドロフスキー顔ハメもスタッフが用意してくれていた。
まるで乳を触られているようである。




最後は、スタッフで記念撮影。
左はエルトポの主人公に扮した映画監督の西尾孔志さん、
このイベントを企画した人でもある。
真ん中は、エルトポの司祭に扮した映画館スタッフの小坂さん。
3人は意気投合した。
近々、第七藝術劇場にてUFO映画祭をでやる予定である。
乞うご期待。

それにしても徹夜でホドロフスキー3本は重すぎた。

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